※ English follows below
なぜならば、教えられることで子どもたちの自立心や、自分で物事を考えること、そして必要なときには助けを求めることができるという自信が損なわれてしまうからです。さらに、どんな教師も、特に数人の子どもたちがいる教室では子どもたち一人ひとりの頭の中に入り込んで、その時の子どもの動機やメンタルモデル、情熱を理解することはできません。 だからこそ、子どもは自分の学習を完全にコントロールすることを許されたときに、最もよく学ぶことができるのです。
-ピーター・グレイ
カムイキッズは、初めてのサマーキャンプの冒険を終えたところです。3泊4日、川辺でのテント泊の予定でしたが山形での記録的な大雨の影響もあり、より安全な場所にということで最上町の白川渓流公園キャンプ所で2泊と、鮭川村のエコパークのコテージで1泊しました。
今回のキャンプでは、アウトドアかつ自由な環境を提供することで、子どもたちが自然体で過ごせることをねらいとしていました。しかし振り返ってみると、子どもたちが自由に自分を表現できた理由は環境ではなく、カムイキッズの子どもたちに対するアプローチのおかげだと思うのです。
キャンプではアクティビティや予定を私達スタッフがたてるのではなく、子どもたちが考え、話し合い決めていました。そこで私達が子どもを信頼し、彼らが自分たちに何が一番ふさわしいかを知っているからこそ、キャンプでの対応を臨機応変に行うことができ、多くの学びと絆を得ることができたのだと思います。
実はアヤと私は数日間、食事の計画を立て、料理の練習をしました。キャンプのために一生懸命準備しましたが、子どもたちに何が食べたいか聞くだけで、全然違うことがわかりました。私たちは皆、好きなものを好きなだけ食べました。バラエティにも富んだ食事で、甘いシリアルもたくさん食べましたが、かなりヘルシーなものも食べました。
正直なところ、私はこの経験によって謙虚な気持ちになりました。4日間という短い期間でしたが、親御さんや参加した子どもたちから元気をもらいました。
キャンプ中、私とアヤが心がけていたことは、「子どもたちに任せる」ということでした。悪天候のためにキャンプを急遽変更するとき以外は、子どもたちに何か手伝うように頼んだことはありません。以下の写真やビデオでは、彼らがキャンプ生活に深く関わっている様子が見られますが、これはすべて自分たちで作り出した興味によるものです。子どもたちは、こちらからお願いしたわけでもないのに、喜んでお手伝いをしてくれました。彼らのアイデアと興味は、本当に素晴らしい冒険につながり、私たちはカムイキッズが子どもたちのためにできることをたくさん学びました。
下記にて私自身のエピソードも交えながら、子どもたちとの時間の大切さを再確認したところで、子どもたちや保護者の方々の声を紹介したいと思います。
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サマーキャンプ 本当にありがとうございました。
初めてのキャンプ🏕とてもとても楽しかったそうです!!
昨日の夜は、寝る時にお友達がいないことがすごくさみしいと話し、「またあそこに帰りたい」と話して、眠りにおちました。
どんなことをしたか、お友達1人1人のさまざまなエピソード、お料理のこと、ハプニングのこと、帰りの車内でも眠ることなく、話がとまりませんでした!!
今朝も
「楽しかったよ あのね〜〜」
と、思い出してはキャンプのエピソードを教えてくれます。
参加したメンバー1人1人のエピソードも細かく教えてくれ、よく観察していたなぁと楽しく話を聞いています。そして、参加した仲間が大好き💕のようです(^^)皆さま、お世話になりました🙏
のびのびと楽しんできたのだなぁと嬉しく思っております。私の子供が、たくましくなったように感じます。
ついつい、母の私が「これしなさい、あれしなさい」と、あれこれ 与えてしまいがちな毎日ですが、
カムイキッズとの出会いを通して、自然との学びの大切さや子供の力を信頼することを改めて考えさせられています。
親子共に豊かな学びをいただけることに感謝しています。
カムイキッズのますますの発展を応援しています!!
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サマーキャンプ(キャンプ)
どうもありがとうございました。
楽しかった!!
また行きたい!!
と言っています。
送って下さった写真や動画を一緒にゆっくりみながら、思い出したエピソードを話してくれています。
特にいいな!と思ったエピソードが、フレッドさんがアブの歌を即興でつくりウクレレで弾いて歌ってくれて友達とクスクス笑った
でした。
カムイキッズが大切にしてる
「こどものもつ力を信じる」
ことを 子供と離れてみて学ばされたと思います。
スケジュール管理のされた中での生活時間が多いので、子供自身がしたい事、できることを引き出してあげる事はなかなか難しいと思っています。
自然の中で見守ってもらいながら、こども自身が自分とも向き合える大切な時間を過ごせたのかなと思います。
カムイキッズとの出会いに感謝しています🙏🏻
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キャンプありがとうございました😊
今年の夏も何処にも行けないと、不満ブーブーでしたが、急遽キャンプに参加させてもらえることになり、一変しました。
普段はインドアばかりの子どもは、初めてのキャンプ&テント泊、しかも四日間親なし!ということでドキドキでしたが、スタッフの皆さんやお友達のお陰で、楽しく過ごせたようです。
スタッフの皆さまには、子供達を信じて、子供達のやりたい事をさりげなく、且つ最大限にサポートしていただいたように思います。
私の子供が特に楽しかったのは、外でお料理をしたことと、海でゴミを拾ったことだそうです。
家でお手伝いの項目にしたら、嫌がりそうなものなのに、不思議ですね(汗)
雄大な自然とゆったりとした時間の中で、自分で興味を持った事に集中して取り組めたことは、普段なかなか経験できない贅沢な時間でした。
これも必要以上に干渉せず、見守って下さったおかげだと思います。
私が子供の頃は時間が沢山あって、子供達だけで色々と飽きるまでやったものですが、今は学校のカリキュラムや治安の問題などもあり、そういう自由な時間が少ないこと心配なことです。
大人が決めた範囲で、決められた事をやるだけで毎日が終わってしまう感じです。
もちろん、決めたれた事やルールはこなせたり、守れたりすることは必要で大切なことなので、普段はそちらも大切にすべきだと思います。
そういう最低限必要な事に加えて、たまには今回のキャンプのように自分とゆっくり向き合える時間を持てると、更にバランスが取れて人生がより豊かで楽しくなるような気がしました。
私の子供は来週もキャンプに連続で参加したい!と言っていますが、残念ながら既に予定があるので、また機会を見つけてデイキャンプなどに参加できたらと思います。
急な参加でしたが、快く受け入れてくださったフレッドさんはじめスタッフの皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。
素敵な経験と時間をありがとうございました!
またよろしくお願いします☺️
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遅れてしまいましたが、
私の感想もシェアさせて下さい😊
遅くなりましたが、フレッドさん、あやさん、改めてキャンプ⛺️ありがとうございました!!
写真を通して子どもたちのいきいきした姿をみることができて、毎日写真をみるのが楽しみでした◎
私の子供はお泊まりということもあり、帰ってきてから甘えモードではありますが💦思いっきり自然の中で遊んで、好きな食べものを食べて、大満足だったようです!これまで家ではあまりトライしたことのない、お好み焼きとかシリアルとかも美味しかったー。と言ってました 笑
これまで積極的ではなかったお手伝いや自分の身の回りの物を片付けることを率先してやる姿もときどきみられ、キャンプで自信をつけてきたのかな?と感じたりしてました。
母からみるとまだまだ甘えん坊の子どもがキャンプに参加する!と言い切れたのは、何よりフレッドさんとあやさんがいつも暖かい目で見守り、子どものよさに目を向けて接してくれているからで、だから私の子供もお二人を信頼しているのだと思います。
これからもお世話になりますが、よろしくお願いします😊
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From Aya
まず今回は皆さん少し遠いところからご参加頂きありがとうございました!
ワイルドな環境、そして
カムイキッズスタッフ以外は
子どもたちだけという三泊四日は
様々なご心配もあったことかと
思いますが、信頼し預けて
くださり感謝しています😊
一人ひとり個性豊かなメンバーで
過ごしたキャンプはとても濃い時間でした!既に皆と過ごした時間が
恋しいです。
クリエイティブなところや、
お友達はもちろん、私達スタッフ
まで気遣ってくれるところ、
自分の考えや意見を持ち、話し合う
場面やお互いに刺激を受け合う場面
なども見られ、終始"素晴らしい!!"と感じていました😊
色んなことに自らチャレンジし
やり遂げる子どもたち、
かっこよかったんですよ〜!!
子どもたちを見ていると、
大人になってつい忘れてしまって
いた、大事なこともあるなあと
思ったり、改めて学ぶことも
多かったです😊
これから学校などで学ぶことは
沢山あると思いますが、本来子ども
たちが持つ力やユニークな個性も
どんどん伸びていって欲しいなと
願っています。
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これらのコメントを読むことは、間違いなく私の一週間の終わりのハイライトでした。同様に、子どもたちにも大きな変化が見られました。自分自身に挑戦する姿、フラストレーションに直面したときの忍耐力、そして何よりも、この社会で子どもであることの意味について、私たちに打ち明けてくれる安心感があったのでしょう。
最後の日、私は彼らの学校生活について長い時間をかけて話しましたが、彼らが学校で信頼されているとはとても思えないと聞いて、私はまったくショックを受けませんでした。私たちは教室での自由と統制について長く話しましたが、子どもたちは教室で自分たちを統制するためのあからさまな手段に対して、ある人が考えるほど盲目ではありませんでした。席を決めるという、大人にとっては何でもないようなことが、子どもたちにはとても印象的だったようです。先生たちは、生徒の意見を大切にすると言いながら、まるで生徒の意見などどうでもいいかのように決断している。子どもたちは、自分たちの学校で何をすべきかを決める機会が与えられず、自分たちが持つ権力はほとんど幻想に過ぎないと言います。もっと信頼されるべきであるとか、先生が真面目でなく、のんびりした人であってほしいとか。
だからといって、全員が学校を嫌っているわけではなく、もっといい学校もあるのですが、少なくとも学校での生活には不満があるようでした。
みんな、もっと話を聞いてほしいと思っていた。もっと信頼されたいと思っている。
最近、カムイキッズでは教育のあり方について議論していますが、子どもたちの教育の未来について、それを実現するための選択と資金を動かす大人たちが、子どもたちの視点を考慮しようとしないことに、改めて厳しい現実を突きつけられているように感じます。
現代の学校教育は、多くの親や企業、政府の要求に対する答えであるかのように見えることが多いです。
教育は誰のためにあるのでしょうか。
親の不安を解消し、子どもの将来の経済的安定を図るためでしょうか。教育は、最新の企業や国家のエリートを育成するための道具なのだろうか。本当に利益を得るための手段であり、人的資本を開発するための手段なのでしょうか?
もっと原始的なレベルでは、教育は自己のためのものではないのでしょうか?
私たちが自分の興味を探求し、人生の意味を見出し、自分らしさを最大限に発揮するための手段ではないでしょうか?教育とは、人間らしさを見出すための道ではないのでしょうか。もし教育が子どもたちの生活を向上させるためのものであるならば、子どもたちの声はあらゆる議論の最前線にあるべきでしょう。
アリストテレスは、教育の目的は、何が良い人生を構成し、何が人間の繁栄を促進するかを決定することであると考えました。人間は、自分の興味や情熱に深くかかわっているときに、最高の力を発揮します。私たちは、子どもたちが学校へ行けば、より良い人生を送るために必要なことを学べるようにと願い、子どもたちを教えるために無数のカリキュラムや方法論、技術を作り出しています。しかし、学校教育は学習ではありませんし、教育でもありません。学校教育とは、他者に対する権力の行使であると同時に、政治的なプロセスでもあるのです。学習には内発的動機が必要であり、強制されている場合に子どもが学習していると考えるのは愚かなことです。子どもの意志と関心によって、学ぶことの軌跡は決まるはずです。私たち大人は、子どもたちをもっと信頼し、観察し、彼らの道を手助けする方法を見つける必要があるのです。
今後数週間、数ヶ月の間に、私たちは子どもたちの声をより多く取り上げ、彼らにとって非常に重要な会話に参加してもらい、彼らが何を学ぶか、じぶんで選択できるようにしたいと考えています。
その間に、キャンプと最後の森のようちえんのメディアをいくつかご紹介します。
Children naturally resist being taught because it undermines their independence and their confidence in their own abilities to figure things out and to ask for help, themselves, when they need it. Moreover, no teacher–certainly not one in a classroom of more than a few children–can get into each child’s head and understand that child’s motives, mental models, and passions at the time. Only the child has access to all of this, which is why children learn best when they are allowed complete control of their own learning. Or, as the child would say, when they are allowed complete control of their own doing.
–Peter Gray
Kamui Kids just finished its first ever summer camp adventure, and it was a great experience indeed. Originally we planned three nights and four days in tents, but with the record breaking rainfall in Yamagata, we needed to move camp away from the river’s edge we had camped by. We spent part of our time in Mogami Town, and one night in Sakegawa at the Eco Park cottages.
While planning this camp, we had high hopes that the freedom and outdoor environment we provided the children would let them be their natural selves. However, upon reflection I think it was Kamui Kid’s approach to the children, not the environment itself, that let the kids feel free to express themselves fully. By having trust in the children, and knowing that they knew what was most appropriate for their time with us, we were able to improvise much of the camp, and it led to a lot of learning and bonding. Aya and I spent a couple of days meal planning, and practicing cooking. Despite working so hard to prepare for the camp, we found that simply asking the children what they wanted for food made all the difference. We all ate generously, and we ate all the food we liked. We even ate pretty healthy choices, though we did eat a lot of sugary cereal!
In all honesty, I felt humbled by the experience. Despite how physically tired I felt at the end of the roughly four days together, I was invigorated by the response from parents, and from the children who participated in the camp.
During the camp, Aya and I did our best to do one thing: let the kids lead. We never asked that they help with anything, except when it came time to move camp quickly because of the inclement weather. In the photos and videos below, you’ll see them involved deeply in camp life, and this was all self-generated interests. The children took a lot of pleasure in helping, even though we never asked. Their ideas and interests led to some truly wonderful adventures, and we all learned a lot about what Kamui Kids can do for children.
I saw big changes in the children, how they challenged themselves, how they found patience in the face of frustration, but more than anything how they felt safe enough to confide in us some truths about what it means to be a child in this society.
On our last day together, I spent a long time just talking about their lives at school, and I wasn’t at all shocked to hear that they didn’t really feel trusted in their schools. We talked at length about liberty and control in the classroom, and the children were not as blind to the overt means to control them in the classroom as some might assume. Something as simple as choosing one's seat, which seems so innocuous to the adults at the helm, really stuck with the children. The teachers claim to value the student input, yet still make decisions as if their input didn’t matter. Our campers said they’re never given the chance to truly decide what to do in their schools, and any form of power they have is mostly illusory. They lamented at not being trusted more, and wished their teachers were less serious and more easy going. This doesn’t mean they all don’t like school, some have it better than others, but they all at least had some qualms about their time there. They all wanted to be heard more. They all wanted to be trusted more.
Recently, Kamui Kids has been involved in discussions about bettering education, and we’re facing again the harsh reality that in general, when it comes to the future of our children’s education, the adults who make the choices and move the funds to make it happen seem frustratingly unwilling to take into account the points of view of the children.
Contemporary schooling often seems to be the answer to the demands of many parents, corporations, and governments. So then, who is education for? Is it to assuage the fears of parents, to help find future economic security for their children? Is education a tool to develop the newest corporate/state elite? Is it really just a vehicle for profit and developing human capital?
At a more primal level, isn’t education for the self? Isn’t it a means for us to explore our interests, to find meaning in our lives, and to be our fullest selves? Isn’t education a path toward finding our humanity? If education is meant to help improve the lives of children, then their voices ought to be at the forefront of any discussions. Aristotle thought the aim of education was to determine what constitutes a good life, and what facilitates human flourishing. Humans are at their best when they are deeply involved with their interests and passions. We hope that when our children go to school that they are learning what they need for a better life, and so we create myriad curriculums, methodologies, and techniques to teach children. But schooling is not learning, and it isn’t education. Schooling is a process that is as much political as it is an exercise in power over others. Learning requires intrinsic motivation, and it is foolish to assume children are learning if they’re being forced to. The will and the interests of the child should determine the trajectory of what they learn. As adults, we simply need to trust children more, observe them more, and find ways to help them along their paths.
In the coming weeks and months, we hope to capture more of the voices of the children we serve, to bring them into the conversations that are so important to them, and to give them more control over what they learn.
In the meantime, here is some media from our camp, and our last forest kindergarten session.
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